読んだぞ「ヤマトタケル」読んだぞ「ヤマトタケル」梅原猛先生の著作「ヤマトタケル」 近所の図書館にあるのは知ってたんだけど、なかなか手がでなかったこの本。 「読むなら、芝居を見た今だσ(⌒▽⌒;)」 というわけで手にしましたが、表紙も裏表紙も猿之助さんと当時児太郎の福助さんのツーショット。 うーんインパクト (^◇^;)ノノ そういや、福助さんてば、かつてはおもだか屋さんとこの芝居に出てたんですよね。 今の義兄の勘三郎さんとのラブラブぶりからは想像つきませんが・・・ ま、それはさておき、読んでみたわけで。 そこであかされた衝撃の事実の数々・・・ ・タケルってば無意識に残虐! 無意識にってとこがポイント。 今のタケルはこの本に書かれているタケルより、大分「いい子ちゃん」になってる気がするなぁ・・・。 ・小碓命に女装の知恵をつけたのは老大臣だった! 明石で命を追いかけてきた老大臣が わざわざ変装用装束も持参して、弟姫を見本に女形の仕草まで指導したりするわけです・・・まぁ、あんまりあの小碓が思いつくようなことじゃないとは思ったんだけどさ・・・ さらに、この時、役者さんネタもちゃんと準備したりしてるんです、梅原先生ってば。 ・クマソの弟タケルは上から刺されたんじゃなくて、下から刺されていた(^◇^;) 今回の見てると首のあたりからグサッといってます。が、この本によると刺したのは・・・おしりからとか。 ・・・まぁ、時代性なんでしょうか、これも(^_^;) ・ヤイラム・ヤイレポを焼いたのは、タケヒコの独断プレーだった! タケヒコ 、勝手にとっとと火をつけてます。 ・海が急に荒れたのは海の神の横恋慕じゃなくて、死者のタタリだったのか! で、タタリを鎮めるのに海神の力を借りるには「生贄が必要」と いうことだったらしい。 ・伊吹山の鬼は 実は結構ひどいやつだった! いわゆる鬼の所業なんですけどね、村人さらってきて手篭めにしちゃうってのは。 ・伊吹山の姥神は 実は女の味方だった! 手篭めにされた女の人を鬼たちに内緒で、さらにフォローまでしてあげて村に返してあげたりして、いい人じゃん、姥神様ってば! ・伊吹山の山神は 実はクーデータおこされる寸前だった! 勝手にさらってきた女を帰しちゃったんで、怒りを爆発させるとこだったんですが、ここにヤマトタケル来襲の報がきたわけです。 ・タケルの臨終に兄姫とワカタケルが立ち会ってる! 大和から駆けつけてきます。ここは 上演時も取り入れて欲しかったなー。ワカタケルに一目会わせてあげたかったですから。 ・ワカタケルがしゃべってるぞっ! あってもいいと思うんですよ、ワカタケルにセリフが。 ・あっ!あの「人生の啖呵」がない~っ! 猿之助さんに頼まれて、梅原先生、あとからつくったらしいです。 あの名セリフは。だから 原作のこの本にはないのかぁ。 ・・・猿之助さん うまいことダイジェストつくったなぁ・・・と思ってましたが、 やはり、ダイジェストですから、原作読むとさらに楽しめるようになってる わけですね。 それに、読んでるうちに「あ、このセリフ♪」というのが たくさん出てくるのが 当たり前なんだけど、うれしいところ。 その他には、割と早くにばっさりと上演対象から削られてしまったという 最後の場面。 これは兄姫が大和のお墓から飛んでった白鳥をワカタケルと狂乱の態で追っかけていくところなんですが、 ここには、みやず姫を「尾張の売女」、弟姫を「悪い女」といいきり、「私は淋しい」と嘆く兄姫がいます。 舞台の兄姫は、なんか、妙に悟ってて、子供ができた ということで満足? してるんですが、ここの箇所に書かれているような思いがあっても当然な気が します。時間さえ許せば上演すると、兄姫の見え方がもう少しちがったかも。 確かにここを上演しようと思ったら大変そうなんですが。 もう一点。 今回の上演にも残ってる、お兄ちゃんが弟姫にせまるところや、 クマソでタケル兄弟が大和の女にせまるところのセリフなんかを 「わぁお」=(^_^;)ノノ と思ってたウブ?なNotariには、鬼が村の女の人をさらってきて 手篭めにしちゃってたり、みやず姫の衣装に月のものがついてたり・・・ という女性関係のエピソードがなんかナマナマしい感じがしちゃいました。 まぁ、なんつーか、このころの民族・風習から言えば、リアルなんだとも思うので 「さすが梅原先生 民族考証ばっちり」という気もするんですけどね。 私は「ヤマトタケル」のナマ舞台は今回が初めてですし、猿之助さんのも TV録画したのしかみたことないです。 なので、私のアタマの中ではタケルは段治郎さん・右近さんであり、 兄姫は笑也さん、弟姫は春猿さんなわけです。 というわけで、読んでるときは今回の配役にアタマ中で吹き替えモード かけて読んでました。 ただ、このときみたいに兄姫と弟姫も1人2役でやってもよかったんじゃないかなー と思ったりして。 でも、そうすると、やっぱり、笑也さんが二役ってことになるだろうから、 春猿さんがみやず姫になって・・・でも、それじゃぁ春猿さんの出番少なすぎるし・・・ ん~<(-_-;) いっそ、兄姫・弟姫二役とみやず姫も、笑也さん・春猿さんのダブルキャスト で ってのはどうでしょう? 衣装代かかりすぎるかな? それにそんなことになったら、今でさえ破産してる私はどうなる??(T_T) なんにせよ、観て、読んで、2倍楽しむにはよい本でした。 舞台観た方、お勧めですよ~ ジャンル別一覧
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